こんにちは!教育&子育てナビゲーター天野です。
私は19年間、専門学校で教員をしていました。
専門学校という場所は、小・中・高と人生のコマを進めてきた子たちがやってきます。
年齢でいうと、18歳〜20歳。
もぅ、ほとんど大人で、人格もほぼ出来上がっています。
長年、彼らと一緒に過ごして気付いたことですが、ある観点から見ると2つのタイプに分かれると思うのです。
失敗を恐れて動けないタイプか、
失敗を恐れずに動けるタイプか。
なぜ失敗を恐れるようになったのか?
私は、学生たちに苦手なことがあると、それを克服してもらうために、時間をかけて話を聞いて原因がどこにあるのか追求していく手段をとります。
現在から過去に遡っていくように、記憶をたどり、幼少期の頃まで教えてもらうんです。
何があったのか? 何を言われてきたのか? どんな感情を抱いてきたのか? など…
苦手意識の根っこが分かると、今まで感じていたモヤモヤが晴れて、解決策が見えてくる。
自分の原点と向き合うことで、前向きになることができる。
私の経験上、そう断言できます。
そして、失敗を恐れて行動しにくくなっている学生には、共通する原因を持っていることに気付きました。
それは「失敗した時、怒られてばかりだった」ということです。
失敗して怒られることに対し、恐怖心や嫌悪感を持っています。
失敗したことよりも「怒られてばかりだった」「嫌な気持ちになった」という記憶の方が鮮明です。
子どもが失敗したとき、親・先生の言動は?
例えば、子どもがジュースをひっくり返してしまったとき、どんな言葉を発しますか?
「何やっとるんねー!あんたは!!」と大声を出したり、
「ボケっとしてるからひっくり返すんよ!」と怒鳴ったり、
「これで何回目よ!バカじゃなー!」と罵ったりしていませんか?
日常で必ず起こる些細なことを例に挙げてみましたが、他にもこういった「子どもが失敗してしまうシチュエーション」って多々ありますよね!
その時、親や先生たちから言われた言葉が18歳になった子どもたちに大きく影響しているんです。
そもそも、ジュースをひっくり返すという失敗なんて、誰でもありますよね!子どもの頃はよくやっていましたし、大人になった今でもあります。怒るようなことではないでしょう。
子どもは失敗の天才です!
子どもたちは、大なり小なり失敗するんです。
何度も失敗を重ねて、いろいろなことを学び、理解しています。
自転車に乗れるようになるまでに何度もコケるのと同じように、経験値の少ないことは失敗するものです。
だから、人生経験の少ない子どもたちに失敗が多いのは、当然のことなんです。
それなのに、子どもの失敗をやたらと怒鳴り散らす親や先生を見かけます。
街中だと見知らぬ人たちの前で怒鳴られ、学校だと友人たちの前で怒鳴られ・・・子どものプライドはボロボロです。
強烈な「負の記憶」が脳に焼き付いてしまいます。
怒られてばかりだとどうなる?
何かに失敗するたびに怒られてると、良くない思考になってしまうことが多いんです。
『失敗する → 怒鳴られる → 失敗はとても怖いこと』
その結果、失敗を恐れてビクビクする生き方の大人になってしまう…。
・新しいことに異常なほどの不安を感じてしまう。
・何をするにも失敗するイメージが先行してしまう。
・失敗したくないので、挑戦しなくなる。
・低いハードルしか飛ばなくなるので、成長が遅い。
・失敗が怖くて逃げていることを認めたくないので、言い訳が多くなる。
・他人の失敗にも厳しい目でしか見れなくなったり、許せなくなる。
『失敗したくない → 何もしなければ失敗しない』
そして行き着く先は・・・自己嫌悪と自身喪失。
悲しいですよね。
何と言っても、苦しむのは子ども自身です。
「大丈夫よ♪」の一言が子どもを伸ばす!
子どもにビクビクした生き方なんてさせたくありませんよね!
だったら、小さな失敗を怒ることはやめましょう。
大きな声を出しそうになったら、ググッと飲み込んでください。
そして一言「大丈夫よ♪」と言ってあげてください。
『大丈夫よ♪ こぼれたジュースを拭けばいいんだからね!布巾はココに置いてあるよ!』
…と、失敗に対する対処法方を教えてあげれば良いんです。
『大丈夫よ♪ 今度からは平らなところに置こうね!』
…と、失敗しない方法を教えてあげれば良いんです。
子どもが失敗したときは、成長のチャンス!
子どもが何かに失敗してしまったときは、「ズバリ!成長のチャンス到来!」と私は考えています。
親や先生がすべきことは、たったの2つ。
(1)失敗を責めるのではなく、対処方法を教えてあげること!
(2)失敗を責めるのではなく、失敗しない方法を教えてあげる、考えさせること!
そうすれば、失敗を恐れない強さを持った子に育ちますよ♪
のびのび子育て、すくすく子育て♪
のびのび教育、すくすく教育♪